宮古島未来物語の始まり

島に寄り添い暮らすということ。

真っ青な大海原の中、ぽつんと小さな島。
何も無い島。そう思っていた地元の宮古島は、今や100万人も環境客が訪れるリゾート地になった。
駆け回った砂浜も、毎日座って海を眺めたウタキ横の公園も、今や沢山の人が訪れる。
良いことも悪いことも対策が必要なことも、正直沢山ある。
こうしたらいいのに、ああしたらいいけど。
もっとこうなったらいいのに、出来ればこうしたい。
地元だから、話合う。島の未来のこと。

小さな島の中は特別で、ここにしかない空気とシキタリが沢山あった。

ちょっと高いとこに昇れば海が見えた。
ぐるっと海が水平線の彼方まで。島はとても小さくて、飽きるほど歩きまわったから何でも知っている。

当たり前だったことも、いつまでもあるわけじゃない。
何もしないと、無くなってしまうかもしれない。

マーニの甘ったるい香り漂う夜が来たら、おばぁ達はウタキに籠って雨乞いと豊年を願う。
ねぇねぇ達は、みんな働き者で、黒髪をなびかせてしなやかに踊る姿は美しい。
にぃにぃ達は、みんな筋肉隆々で、海に潜って大きな魚をとってきてくれる。真黒に日焼けして、いつも男同士で楽しそうに笑っている。

次の世代に渡していくこと。繋いでいくこと。

あそこのおじぃの家のグワァバはピンク色で、大きくて甘い実が沢山つく。
お米が食べれない貧しい時に作って食べたンーはとても美味しくて、サニムツも作ってくれる日を楽しみに待っている。
赤褐色の土には石ころがごろごろしてるから、耕すのが大変で、雨が降らなきゃカラカラに日上がる。

美しい島が、いつまでも変わらずにあるように。

受け継がれてきた独自の文化を残していけるように。

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